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ええじゃないか

1867年(慶応3)8月から翌年4月にかけて,江戸以西の東海道・中山道沿いの宿場や村々,中国・四国地方に広まった民衆運動。関西以西の囃し言葉から「ええじゃないか」と総称するが,地域により御影祭・ヤッチョロ祭・御札祭などさまざまな呼称がある。東海道吉田宿近郊農村の御鍬祭百年祭を発端とする。各地の事例に共通な点は,天からお札が降ったとして,お札を祭壇に祭り,参詣に訪れた人々に酒食を振る舞うこと,高揚した人々が女装・男装して踊りながら練り歩くことである。富家に踊りこんで酒食を要求したり,村や町単位で臨時の祭礼に発展する地域も多かったが,領主の取締りの強化によって鎮静化した。長州戦争による夫役(ぶやく)徴発や,物価の高騰に苦しんできた民衆の世直し願望が表出した民衆運動であった。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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