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穎稲(えいとう)

穂首(ほくび)で刈り取り,稲穂に付いたままのイネの称。単位は束(そく)・把(わ)(1束=10把)。穎稲1束は稲穀(とうこく)1斗に相当し,白米5升(現在の約2升,約3kg)が得られる。律令制下のイネの収取は本来,穎稲によるのを原則とした。布とともに支払手段としても利用された。正税の穎稲は出挙(すいこ)され,その利息は賑給(しんごう)以外の正税支出の財源となった。稲穀を収納する正倉の底敷(そこじき)に用いた例もある。なお粟にも穎と穀の別があった。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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