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文政金銀(ぶんせいきんぎん)

1818年(文政元)の真文二分金の新鋳に始まる,文政~天保初年に江戸幕府により鋳造・発行された金銀貨。文政(草文)小判・一分金は80年余流通した元文(真文)小判・一分金と同量目,品位はわずかに落ちて56.41%,文政丁銀・豆板銀(小玉銀)の品位は36%となった。文政金銀の特徴は多くの小額金貨や計数銀貨が新鋳されたことにある。1両当りの価値が通用小判と同一な真文二分金は,28年に13%価値の低い草文二分金に改鋳され,通用小判の半分前後の価値しかない一朱金,天保二朱金も大量発行された。南鐐(なんりょう)二朱銀も26%小型の文政二朱銀に改鋳され,さらに低価値の一朱銀も出回り,小額貨幣全盛の時代に入った。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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