1. 用語
  2. 日本史 -ふ-
  3. 文鏡秘府論(ぶんきょうひふろん)

文鏡秘府論(ぶんきょうひふろん)

平安初期の詩文評論書。6巻。空海の編著。809~820年(大同4~弘仁11)の間に成立。漢詩文作成の参考にするため,中国の六朝・唐代の漢詩文作法書を多くとりいれる。各巻に項目をわけ,原典の字句のまま引用するが,空海自身の文章は少ないとされる。本書に引用されたかたちでしか伝わらない「四声譜」「文筆式」「詩体」など,中国で早く散逸した書物を復原できる貴重な史料でもある。「弘法大師全集」所収。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

この記事が気に入ったらいいね!しよう