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武烈天皇(ぶれつてんのう)

記紀系譜上の第25代天皇。5世紀末頃の在位という。小泊瀬稚鷦鷯(おはつせのわかさざき)天皇と称する。仁賢天皇の皇子。母は雄略天皇の女春日大娘(かすがのおおいらつめ)皇女。「日本書紀」所伝では仁賢死後,平群真鳥臣(へぐりのまとりのおみ)が武烈天皇のためと偽って宮を造り,また物部麁鹿火大連(もののべのあらかひのおおむらじ)の女影媛(かげひめ)を得ようとしたところ,真鳥の息子鮪(しび)に姦されたことを知り,大伴金村連(おおとものかなむらのむらじ)に兵をおこさせ,この親子を討った。泊瀬列城(はつせのなみき)に壇場(たかみくら)を設けて即位し,ここを宮にしたという。春日娘子(かすがのいらつめ)を皇后としたが子ができず,皇位継承者が皆無となった。妊婦の腹を裂いて胎児をみたり,人をいたずらに殺すなど,暴虐な性格の持ち主として描かれる。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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