1. 用語
  2. 日本史 -ふ-
  3. 不平等条約(ふびょうどうじょうやく)

不平等条約(ふびょうどうじょうやく)

2国間の条約で,法権・税権・最恵国待遇などについて片務的に相手国に有利な内容を認めた条約。19世紀に西洋列強のアジアへの勢力拡大にあたり,アジア諸国は西洋諸国に不平等条約を押しつけられた。アヘン戦争に敗れた清国とイギリスとの間の南京条約(1842)はその代表例。日米修好通商条約(1858)など幕末に日本が諸列強と結んだ条約も,協定関税・領事裁判権・最恵国待遇を片務的に認めたもので,日本に不利な不平等条約であった。その結果,条約改正による不平等条項の撤廃が明治政府の重要課題となった(完全な対等条約の実現は1911年)。なお1876年(明治9)朝鮮と結んだ日朝修好条規(江華条約)や,日露戦争後に中国と結んだ諸条約は,日本に有利な不平等条約であった。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

この記事が気に入ったらいいね!しよう