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不動信仰(ふどうしんこう)

大日如来の使者である不動明王に対する信仰。平安初期以降,密教の隆盛にともない,安産・鎮宅・息災・調伏(ちょうぶく)・除病・延命など不動明王を主尊とするさまざまな不動法が,貴族社会の現世利益の要求に応じて盛んに行われた。院政期には密教修法の多壇化のなかで,不動明王を中壇とする五壇法が一般的になった。台密寺門派と熊野信仰が結びついて不動明王は熊野修験の間にも浸透し,園城(おんじょう)寺の円珍は修験の祖とされた。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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