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仏師(ぶっし)

仏像制作者の称。623年(推古31)の法隆寺金堂釈迦三尊像に「司馬鞍首止利(くらつくりのおびととり)仏師」とみえる。奈良時代には官営工房に属し,官寺の造仏に従事するのが一般的で,平安時代には寺院に属したり,個人の注文に応じたりするようになった。しだいに仏師が僧籍に入るようになり,11世紀の定朝(じょうちょう)以降,有力仏師は僧綱(そうごう)に任じられ,その社会的地位を確立した。寄木造の完成にともない分業が進んだ結果,造像を主宰する大仏師とそれを助ける小仏師に呼称が分化した。定朝の弟子は京仏師と奈良仏師とにわかれ,近世までこれらの系統は仏師の主流となった。室町時代には職人化した俗名仏師も現れた。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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