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扶桑略記(ふそうりゃっき)

仏教に重点をおいた編年体の歴史書。30巻。延暦寺の皇円阿闍梨(こうえんあじゃり)の著。12世紀後半の成立か。現存するものは2~6巻,20~30巻の計16巻と神武天皇から平城天皇までの抄本のみ。神武天皇即位から堀河天皇の1094年(嘉保元)までを記す。史料としての信頼性はかならずしも高くないが,六国史(りっこくし)その他の史書,寺社の縁起,僧伝などの古書を出典をあげて豊富に引用する。とくに仏教関係記事には他にみられぬ貴重な史料が多い。「改定史籍集覧」「国史大系」所収。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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