布施屋(ふせや)
古代,運脚や役民などの往還のために交通の要衝に設けられた宿泊施設。僧侶がかかわることが多く,行基(ぎょうき)は大和・摂津・河内・和泉の4国に9カ所,最澄は東山道の神坂(みさか)峠の両側に作ったという。東大寺も761年(天平宝字5)に大和国十市郡池上郷に作っている。835年(承和2)官符により東海・東山両道をつなぐ墨俣渡(すのまたのわたし)の両岸に設置され,その費用に救急稲があてられたように,国家が設置し保護したものもあった。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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