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藤原通憲(ふじわらのみちのり)

生没 ?~1159.12.13 平安末期の官人・学者。後白河天皇(上皇)の近臣。法名ははじめ円空,のち信西(しんぜい)。父は実兼(さねかね)。母は源有房の女。高階経敏の養子となったが,のち藤原に復した。藤原頼長と双璧をなす学者であったが,南家出身のため不遇で,官位は正五位下・少納言にとどまった。1144年(天養元)に出家したが,政界から引退はせず,妻の紀伊二位が後白河天皇の乳母であったため天皇即位後は重用された。56年(保元元)に保元の乱がおこると,源義朝の意見を容れて崇徳(すとく)上皇方を破った。58年に後白河院政が開始されると,平清盛と結んで権勢を誇った。このため同じく院近臣の藤原信頼と対立し,59年(平治元)平治の乱で義朝と結んだ信頼に殺害された。「本朝世紀」「法曹類林」などを編纂。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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