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藤原仲麻呂(ふじわらのなかまろ)

生没 706~764.9.18 奈良中期の公卿。武智麻呂(むちまろ)の次男。母は安倍貞吉(一説に真虎(まとら))の女。南家。734年(天平6)従五位下に叙され,民部卿をへて743年参議。叔母光明皇后の信任と大仏造立の推進で政治的地位を上昇させ,近江守・式部卿を歴任。749年(天平勝宝元)大納言,紫微中台(しびちゅうだい)の長官紫微令を兼ねて実権をにぎる。757年(天平宝字元)大臣待遇で軍事権をもつ紫微内相に転じ,橘奈良麻呂の謀反を未然に防いで反対派を中央から一掃し,名実ともに太政官の首班となる。翌年,仲麻呂に擁立されて即位した淳仁天皇から恵美押勝(えみのおしかつ)の名を賜る。正一位大師(太政大臣)に至ったが,764年(天平宝字8)孝謙太上天皇の寵愛する僧道鏡の排除を謀り,計画がもれて機先を制され,近江国勝野鬼江で斬死した。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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