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藤原隆信(ふじわらのたかのぶ)

生没 1142~1205.2.27 平安後期~鎌倉前期の公家。父は為経。定家は異父弟。絵画・和歌にすぐれ,後白河上皇に重用され近臣として仕えた。官歴は国司を歴任,正四位下右京権大夫に至る。画家としては人物の面貌を描くことにすぐれ,技法は子の信実にひきつがれ,鎌倉時代に展開する似絵(にせえ)はこの家系の人々が多く関与した。1173年(承安3)建春門院発願の最勝光院御所の障子絵を,絵師常磐(ときわ)光長とともに担当し,とくに命じられて高野御幸以下3度の行事に供奉(ぐぶ)した廷臣の面貌を描いた。京都神護寺の「源頼朝像」「平重盛像」「藤原光能像」(いずれも国宝)を隆信の作と伝える。勅撰集への入首も多く,家集「隆信朝臣集」が残る。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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