1. 用語
  2. 日本史 -ふ-
  3. 藤原純友の乱(ふじわらのすみとものらん)

藤原純友の乱(ふじわらのすみとものらん)

10世紀におきた西海の反乱事件。承平海賊を平定した土着勲功者(備前の藤原文元(ふみもと),讃岐の藤原三辰ら)と国司との対立を背景とし,同じく勲功をあげたのち伊予に土着していた前伊予掾の藤原純友が,939年(天慶2)12月,備前介藤原子高(こだか)に圧迫されていた文元の支援要請にこたえ,摂津須岐駅に子高を襲撃したことに始まる。純友は平将門の乱に浮き足立つ政府に海賊平定の恩賞を要求,従五位下に叙されたが,文元は備前で濫行を継続し,三辰は讃岐介藤原国風(くにかぜ)を追放した。将門が敗れると政府は攻勢に転じ,讃岐・伊予での攻防で純友勢を撃破。追いつめられた純友は大宰府を攻略して挽回を期したが,政府軍との決戦に敗れ,941年6月,伊予で伊予警固使橘遠保(とおやす)に討たれた。なお純友を承平海賊の首領とする通説は疑問。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

この記事が気に入ったらいいね!しよう