俘囚(ふしゅう)
8世紀以降に律令国家に服属した蝦夷(えみし)に対する呼称。服属した蝦夷は公民と区別して蝦夷・俘囚の二つの身分に編成され,種々の恩典を与えられるとともに軍役などを課された。俘囚は吉弥侯部(きみこべ)(君子部)姓のものが多く,個人ないし親族単位で服属したものと推定される。一部は諸国に強制移住させられ,なかには公民となる者もいた。蝦夷の蝦夷爵(しゃく)に対し俘囚には外位(げい)が与えられたが,平安時代には蝦夷・俘囚の別は曖昧になった。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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