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藤田東湖(ふじたとうこ)

生没 1806.3.16~55.10.2 江戸後期の常陸国水戸藩士。後期水戸学の創唱者藤田幽谷(ゆうこく)の次男。名は彪(たけし),字は斌卿(ひんげい),幼名武二郎のち虎之助,通称誠之進,東湖は号。1827年(文政10)家督を継ぎ進物番・彰考館編修となる。藩主の後継問題では徳川斉昭(なりあき)の擁立に尽力し,斉昭の藩主就任後は,腹心として藩政の改革を推進して郡奉行など諸役を歴任。44年(弘化元)斉昭が幕府から隠居謹慎を命じられると東湖も蟄居幽閉の処分をうけたが,53年(嘉永6)斉昭が幕政参与となるや側用人として藩政に復帰した。安政の大地震で圧死。主著「弘道館記述義」は水戸学の代表的著作。また幽閉中に執筆した「回天詩史」「常陸帯」「和文天祥正気歌(せいきのうた)」は幕末の志士に愛読された。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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