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富士川の戦(ふじがわのたたかい)

1180年(治承4)10月20日,駿河国富士川をはさんで,平維盛(これもり)を大将とする追討軍と源頼朝の間で行われた戦。9月29日に京都を出発した追討軍は,富士川西岸に布陣,頼朝は賀島(現,静岡県富士市)に布陣した。しかし10月20日,情勢不利と判断した追討軍は,ほとんど戦わずに撤退。富士沼から飛び立った水鳥の羽音を頼朝軍の夜襲と誤解し,敗走したともいう。頼朝は追討軍を追ってただちに上洛しようとしたが,関東の平定が急務とする上総介(かずさのすけ)広常・千葉常胤(つねたね)らの進言で軍を返した。この勝利以後,頼朝の関東における基盤が確立された。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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