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武左衛門一揆(ぶざえもんいっき)

1793年(寛政5)伊予国吉田藩領におきた全藩強訴。吉田藩領の80カ村余の百姓らが,紙専売制の廃止などを求め,御用商人法華津(ほけつ)屋を引き潰すための太綱を準備しつつ,本藩である宇和島藩領中間村の八幡河原へ強訴したもの。一揆勢が吉田藩との直接交渉を拒否したため,家老安藤継明(つぐあき)は責任をとり一揆勢の目前で割腹自殺した。その後宇和島藩の仲介により,藩が要求を全面的に認めたため解散した。この一揆の頭取が上大野村の武左衛門とされる。彼は一揆を組織するために門付(かどづけ)芸人となって領内を回ったと伝承され,日吉村(現,愛媛県鬼北(きほく)町)に顕彰碑が建立されている。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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