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富豪層(ふごうそう)

8世紀末~9世紀に律令国家の規制から外れて成長していった有力農民。史料にみえる「富豪浪人」に着目した戸田芳実によって提唱された歴史的概念。稲穀などの動産を大量に蓄えた富豪層が,それを営田と私出挙(しすいこ)に投入して農民を支配下におき,国衙の納税請負人をもつとめて,名(みょう)編成の基礎になるなど,王朝国家成立の基本的要因となった階層とされる。しかしこれには批判も多く,学界共通の理解には至っていない。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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