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府県会(ふけんかい)

1878年(明治11)の府県会規則の制定により,各地に開設された地方議会。それまでの地方民会・区戸長会開設という民権主義的動向に政府が対応したもの。府県会の権能として地方税の徴収と支出に関する審議権が認められたが,地方長官に多大の監督権が付与されていた。当初議員は財産規定による直接選挙だったが,90年の府県制制定により,市会・郡会などの構成員による複選制選挙となる。99年複選制は廃止され,選挙権は直接国税3円以上の納付者に与えられた。1926年(大正15)6月の府県制改正により普通選挙となったが,自治権の拡充は第2次大戦の戦時体制の進展で後退し,権限は縮小した。戦後の47年(昭和22)地方自治法が公布され,都道府県議会として再び権限拡大の方向に歩みはじめた。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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