1. 用語
  2. 日本史 -ふ-
  3. 武家法(ぶけほう)

武家法(ぶけほう)

武家によって制定された法,あるいは武家の政治を基礎づける法。中世法は一般に公家法・武家法・本所法に三分され,武家法は,源頼朝の時代に始まるとされる武士社会の慣習と,それらを法文化した「御成敗式目」とに起源をもち,鎌倉・室町両幕府によって運用された法と理解されている。しかし,武士社会の慣習的な規範と,幕府が法として示した規範の間にはしばしば大きなずれがあり,むしろ律令などに由来する公家法に準じた規範を成文化したものも少なくない。武家法は,武士社会の自律的な発展の産物ではなく,公家政権とのかかわりのなかで法としての表現を与えられた規範であると考えたほうがよい。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

この記事が気に入ったらいいね!しよう