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福田徳三(ふくだとくぞう)

生没 1874.12.2~1930.5.8 明治末~昭和前期の経済学者。東京都出身。東京高等商業卒。ドイツに留学,歴史学派左派の領袖ブレンターノのもとで研究。学位論文はヨーロッパ語圏初の本格的な日本研究文献として有名。帰国後,母校東京高等商業および慶応義塾で講義。経済学の定着に貢献する一方,社会政策学会の中心として政策提言を積極的にこころみ,第1次大戦末期には吉野作造とともに黎明会を組織。戦後,マルクス主義の影響が強まると批判的立場を明確にし,河上肇と再生産論をめぐる論争のほか幾度か論争した。またピグーの厚生経済学の導入に努めた。自由主義的基盤にたちながら,政府による社会・労働問題の解決を一貫して提唱したことから,福祉国家論の先駆者と評される。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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