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復員(ふくいん)

戦時動員された軍隊の平時への復帰を意味する軍事用語。とくに第2次大戦終結による国内外の軍隊の帰還をさす言葉として定着。敗戦後,政府はポツダム宣言「九,日本国軍隊ハ完全ニ武装ヲ解除セラレタル後各自ノ家庭ニ復帰シ」にもとづいて復員業務を開始。内地部隊の復員はほぼ円滑に完了したが,外地にいた約350万の軍人・軍属の復員は,一般居留民の引揚げとともに,当初船舶不足などの障害に直面した。1946年(昭和21)アメリカの輸送船が貸与されて業務が軌道にのり,南方地域・東南アジア・中国本土・台湾・朝鮮南部からの帰還は48年までにほぼ終了したが,ソ連軍管理下の中国東北部・朝鮮北部などからの帰還は困難をきわめ,シベリア抑留問題を生んだ。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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