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福井藩(ふくいはん)

越前藩とも。越前国福井(福井市)を城地とする家門大藩。1601年(慶長6)徳川家康の次男結城(松平)秀康が68万石で入封。23年(元和9)2代忠直は豊後に配流となり,翌年嫡男光長は越後国高田へ移され,入れ替りに忠直の弟松平忠昌が50万石で入封し,居所名を北庄(きたのしょう)から福居(のち福井)に改称。以後15代にわたる。45年(正保2)2代光通(みつみち)は庶兄昌勝に松岡5万石,庶弟昌親に吉江2万5000石を分与したが,のち昌親は3代藩主になったため,吉江領は本藩に戻された。86年(貞享3)4代綱昌が改易となり,昌親が吉品(よしのり)と名を改め25万石で福井藩を再興した(貞享の大法)。その後藩領は1721年(享保6)7代宗昌の襲封時に松岡藩領5万石をあわせて30万石となり,1818年(文政元)11代治好のとき2万石を加増され32万石。1661年(寛文元)諸藩に先駆けて藩札を発行。幕末,14代慶永(よしなが)は由利公正・橋本左内らを招聘して藩政改革に着手。また政事総裁職として幕政にも参与し,公武合体派の中心的役割をはたした。詰席は大広間。藩校は明道館。廃藩後は福井県となる。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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