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蕃別(ばんべつ)

古代の氏(うじ)の祖の別による類別。中国・朝鮮からの渡来系の氏。蕃別というのは後のいいかたで,古来の氏を大きく二つにわけた皇別と神別に対する諸々の渡来系氏の意が本来なので,諸蕃(しょばん)というのが正確。「新撰姓氏録」には,京畿内の諸蕃326氏を漢・百済(くだら)・高麗・新羅(しらぎ)・任那(みまな)にわけて記す。これは「新撰姓氏録」所載の氏の約3分の1にあたる。秦の始皇帝や後漢の霊帝の後と称する氏もあり,宿禰(すくね)や忌寸(いみき)のほか,史(ふひと)・村主(すぐり)・日佐(おさ)などの雑多なカバネをもつ。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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