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番匠(ばんしょう)

「ばんじょう」とも。中世の木造建築技術者。もとは番上(ばんじょう)の木工(もく)に由来するらしい。中世初期には,ほとんどが修理職(しゅりしき)・木工寮(もくりょう)や南都の大寺院,地方の国衙・国分寺に属した。やがて無所属の散在工もふえて受注競争が激化した結果,各寺社ごとに大工職(だいくしき)(工事の独占請負権)が成立した。16世紀には,いくつかの都市で十六人番匠などという有力番匠の独占的連合も結成された。「春日権現験記(かすがごんげんげんき)」などの絵巻が番匠の作業風景を活写している。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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