藩(はん)

江戸時代の大名領域およびその支配機構をいう。藩という言葉は本来古代中国封建制において,天子から諸国に封じられた王侯の領国を意味した。江戸時代これになぞらえて,儒者などを中心に徳川将軍家に服属していた大名家を藩とよぶようになった。ただし江戸期における公称ではなく,明治維新直後の1868年(明治元)新政府が府藩県三治制をしいたときに,旧幕領である府・県に対し旧大名領がはじめて藩とよばれた。71年の廃藩置県により消滅。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

この記事が気に入ったらいいね!しよう