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祝(はふり)

「はぶり・ほうり」とも。神職一般をいうが,神主・禰宜(ねぎ)につぐ神事奉仕者を表すことが多い。罪や汚れを放る人の義の「はぶり」,斎(いわ)い祭る義の「いはふり」,葬祭・埋葬の「はふる」などを語源とするともいう。古代においては,神憑(かみよ)りして託宣を告げる者や,祭主ではないが仲介的に神へ奉仕する者を意味する一方で,神職を示す場合もある。中世には男性を祝・祝人(はふりと),女性を祝女(はふりめ)・祝子(はふりこ)と称し,とくに女性は巫女(みこ)としての機能をもった。信濃の諏訪大社や伊予の大山祇(おおやまづみ)神社には,大祝(おおはふり)・小祝・権祝(ごんのはふり)・擬祝(ぎはふり)などの別称があり,肥後の阿蘇神社では一祝(いちのはふり)から十祝まである。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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