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八文字屋本(はちもんじやぼん)

京都の書肆八文字屋八左衛門の刊行書。とくにその浮世草子をさす。八文字屋は上方を代表する正本屋だったが,1701年(元禄14)に役者評判記のかたちをとった新機軸の小説「けいせい色三味線」が評判となり,類作を続刊。井原西鶴以来の浮世草子に新風をまきおこした。自笑(じしょう)(八左衛門)作と称していたが,江島其磧(きせき)や多田南嶺(なんれい)などを陰の作家に起用していた。小説としては,彼らが他の書店から刊行した作も含めて八文字屋本と総称することもある。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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