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長谷寺(はせでら)

初瀬寺・泊瀬寺・豊山寺とも。奈良県桜井市初瀬町にある真言宗豊山派の総本山。西国三十三所観音第8番札所。豊山神楽院(ぶざんかぐらいん)と号す。686年(朱鳥元)弘福(ぐふく)寺の道明(どうみょう)が創建し(本長谷寺),733年(天平5)徳道が堂舎をたてて十一面観音を安置した(後長谷寺)という。当初は行場としての性格をもつ山岳寺院で,東大寺の末寺であった。847年(承和14)定額寺(じょうがくじ)となる。10世紀後半に興福寺末となり,1588年(天正16)根来(ねごろ)寺の専誉(せんよ)が入寺してから新義真言宗の寺院となった。平安時代以来,観音信仰の隆盛にともない貴族から庶民まで多くの参詣者を集め,観音の霊験譚も多く語られた。本堂は国宝。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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