ウルシ科の落葉小高木のハゼノキのこと。その実から蝋(ろう)をとって木蝋燭(もくろうそく)を作った。大蔵永常の「農家益」(1802~18)には櫨の栽培法と蝋をとる技術が詳述されている。櫨や漆の実をついて蒸し,液を絞りとったのが木蝋で,蝋燭は紙こよりや葦の茎に灯芯をからませた燭芯に,油をまぜた木蝋を塗って乾かし,これを数回くり返して適宜の太さにして作った。福島県会津地方の名産品の絵蝋燭が有名。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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