1. 用語
  2. 日本史 -は-
  3. 誹風柳多留(はいふうやなぎだる)

誹風柳多留(はいふうやなぎだる)

「俳風柳樽」とも。江戸後期の川柳集。167編。呉陵軒可有(ごりょうけんかゆう)ら編。1765~1838年(明和2~天保9)江戸の星運堂花屋久治郎刊(120編頃から奎文閣刊)。雑俳集「武玉川(むたまがわ)」を範とし,前句付(まえくづけ)の刷物(万句合(まんくあわせ))の題(前句)を省き,句意のわかりやすい付句を抜粋・集成した画期的なもの。本書初編の刊行以後前句付の付句は,独立した句として鑑賞されるようになった。初編から24編は初代柄井(からい)川柳の撰と考えてよく,佳句が多いとされる。以後の編は代々の川柳らの撰で,31編以後はさまざまな句会の句を集めたもので,編者も特定しにくいものが多い。「岩波文庫」所収。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

この記事が気に入ったらいいね!しよう