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売位(ばいい)

財物進納や造営請負の代価として位階を与えること。8世紀,知識物の献納に叙位をもってむくいた献物叙位がその嚆矢(こうし)といえるが,9世紀には院宮の年爵,10世紀後期には成功(じょうごう)による叙爵が始まり,売位の制は拡大した。とくに成功は院政期に入ると国家財政に必要不可欠なものとなり,臨時内給による叙位とも同質化した。売位によって与えられる位階は古くは叙爵(従五位下)を原則としたが,やがて加階にも及ぶようになった。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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