河上肇(はじめ)の著書。1917年(大正6)3月弘文堂刊。「大阪朝日新聞」連載の単行本化で,当時のベストセラーの一つ。上編「如何に多数の人が貧乏して居る乎」,中編「何故に多数の人が貧乏して居る乎」,下編「如何にして貧乏を根治し得べき乎」の3編からなる。河上は貧乏根治策として社会改造より人心改造を優先させていたため,19年に河上自身の手で絶版としたが,その後のマルクス主義への接近の起点となった。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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