嬪(ひん)

和訓はミメといい,御妻を意味する。キサキの一つ。嬪の字は「周礼(しゅらい)」の九嬪に由来し,中国の唐制の影響がみられる。後宮職員令に妃・夫人・嬪の順に記され,定員は4人で五位以上とされた。実例は少なく,文武朝の紀竈門娘(きのかまどのいらつめ)と石川刀子娘(とすのいらつめ)だけが知られるが,2人とものちに嬪の号を奪われた。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

この記事が気に入ったらいいね!しよう