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兵粮料所(ひょうろうりょうしょ)

南北朝期に室町幕府が兵粮米にあてるよう指定した土地。幕府が関与しえなかった寺社や貴族の荘園を対象とした。1352年(文和元・正平7)幕府は近江・美濃・尾張3カ国に,本所年貢の半分を兵粮料所として軍勢に預ける半済(はんぜい)を実施し,翌年,伊勢・伊賀・志摩・和泉・河内5カ国を加えた。はじめは1年の期限つきだったが,武家は半済を口実に,下地(したじ)の折半をとる場合もあって兵粮料所が常態化し,実質的な武家領となった。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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