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兵庫開港問題(ひょうごかいこうもんだい)

日米修好通商条約締結がもたらした幕末期の対外問題。1858年(安政5)に決まった神奈川(横浜)・長崎・新潟・兵庫4港と江戸・大坂2都の開港・開市のうち,横浜・長崎以外は攘夷運動の激化で延期が問題となった。62年(文久2)ロンドン覚書で5年の延期が約されたが,65年(慶応元)には,兵庫沖で英・米・仏・蘭4国の代表と幕府間で条約勅許・兵庫開港問題の交渉が行われた。徳川慶喜(よしのぶ)は事態収拾のために朝廷に奏聞。兵庫開港取り止めなど条件つきで条約勅許がだされ,かろうじて交渉決裂は避けられた。しかしロンドン覚書で定められた期日を目前にした67年3月,新将軍となった慶喜は外圧により兵庫開港を各国公使に約束,ついに5月勅許をえ,12月兵庫開港・大坂開市が実現された。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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