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日比谷焼打事件(ひびややきうちじけん)

日露講和条約(ポーツマス条約)に反対する都市民衆の暴動事件。1905年(明治38)9月の約1カ月間,全国主要都市で展開した民衆運動のきっかけとなった事件。日露講和条約について多くの新聞は条約破棄,戦争継続を主張,国民にも不満が多かった。9月5日対露同志会など対外強硬派9団体は,東京日比谷公園で講和条約反対国民大会開催を計画。政府は禁止したが大会は強行され,終了後民衆は警官隊と衝突,警察署や派出所などを焼き打ちし,内相官邸や講和条約を支持した政府系新聞の国民新聞社を襲った。翌6日も暴動は続き,政府は戒厳令を東京市と周辺部に施行して軍隊を出動させた。死者17人,検束者2000人に及び,大正デモクラシーの都市民衆運動の起点となった。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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