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人掃令(ひとばらいれい)

1592年(文禄元)3月頃,関白豊臣秀次が全国の大名に命じた家数・人数の一斉調査。村ごとに家数・人数・性別・年齢を調査し,武家奉公人・町人・百姓の身分ごとにまとめて帳簿を作るよう命じ,秀次から奉行も派遣された。前年の御前帳(ごぜんちょう)や郡絵図の提出命令につづく全国的な石高・人口調査の一環。他国他郷の者の存在を許さず,百姓の土地緊縛が強化された。目的は朝鮮出兵を進める豊臣政権が,全国的に陣夫として徴発しうる労働力を把握するところにあったと考えられるが,前年の御前帳の徴収や身分法令などとあわせて,国土と国民の掌握をめざす法令だとする説もある。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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