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悲田院(ひでんいん)

寺院などに付属して,孤児や病者・貧窮者を収容・救済した施設。仏教の福田(ふくでん)思想にもとづく。聖徳太子が四天王寺に設置したとも伝えられ,興福寺にもおかれていた。730年(天平2)光明(こうみょう)皇后は皇后宮職に施薬院を設けたが,同じ頃悲田院もおかれたらしい。これを継承して平安時代には施薬院別院として東西悲田院があり,貧窮者を救済するとともに京内の死体埋葬などを行った。預僧・預・乳母などの職員がおり,運営には藤原氏の封戸があてられた。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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