1. 用語
  2. 日本史 -ほ-
  3. 本位貨幣(ほんいかへい)

本位貨幣(ほんいかへい)

価格の単位として貨幣制度の基礎をなす貨幣。歴史的には金・銀のいずれかが,価格の単位として貨幣の地位につくかの競争がくり返され,両者が並立する金銀複本位制がとられてきた。19世紀以来,漸次に金貨幣が先進各国の本位貨幣の地位に立ち,金本位制が採用されるに至った。日本では江戸時代,関東では金貨幣,関西では銀貨幣が価格の単位として慣習的に使用されていたが,明治政府は単一の通貨を本位とする貨幣制度の樹立をめざした。まず銀貨幣による取引慣行の禁止(銀目廃止)を実施,1871年(明治4)5月の新貨条例では金量目4分(1.5g)を1円とし,金貨幣を本位貨幣と定めた。しかし実際に金を本位貨幣とする貨幣制度は,97年10月の貨幣法施行以降である。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

この記事が気に入ったらいいね!しよう