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報徳社(ほうとくしゃ)

二宮尊徳が創唱した報徳思想にもとづき,江戸後期~近代に結成された結社。社員が余剰を推譲(すいじょう)して基金を設け,互助的金融および貧民救済・殖産興業・教育などの社会事業を行った。1843年(天保14)に常陸国下館(しもだて)藩士の間に結成された信友講と同年相模国小田原町民が結成した小田原仕法組合を嚆矢とする。その後遠江国倉真(くらみ)村(現,静岡県掛川市)牛岡組報徳社が結成されるなど,近代化の過程で遠江国を中心に全国的に報徳社が結成された。それぞれが尊徳の門弟ごとに派をなし,各派が本社を設立して支社を統轄・指導していたが,1924年(大正13)大同団結して大日本報徳社が成立。本社は静岡県掛川町(現,掛川市)におかれ今日に及ぶ。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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