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宝生流(ほうしょうりゅう)

(1)能のシテ方の一流儀。大和猿楽四座の一つ,外山(とび)座の流れをくむ。流祖は観阿弥の兄宝生大夫とも子蓮阿弥ともいうが不詳。家伝にいう4世一閑(いっかん)は鼻高宝生の名で知られ,北条早雲に仕えて小田原で没した。観世道見の四男,5世重勝(小宝生)は後北条氏滅亡後,大和へ帰ったという。6世は鼻金剛の末子(孫太郎の弟)の勝吉(道喜)が継ぐ。代々観世家との縁が深く観世・宝生両家を上掛りといった。文禄年間以来,諸大名分担によって配当米の支給をうけた四座の一つだが,観世・金春(こんぱる)の2大勢力に押されて振るわなかった。9世友春(将監)に至り,将軍徳川綱吉が宝生流を好んだため,綱吉に追随する諸大名にも流儀の勢力を拡大した。明治維新に際し,16世九郎知栄は能楽復興に尽力し,近代宝生流の基を築いた。(2)能のワキ方の一流儀。下掛り宝生流・下宝生・脇宝生ともいう。流祖は春藤(しゅんどう)権七(ワキ春藤3世道覚の三男)。綱吉の命で宝生座付となり,2世新之丞の代に一流を樹立。謡の詞章は春藤流を多く残す。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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