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方広寺鐘銘事件(ほうこうじしょうめいじけん)

京都方広寺大仏殿に豊臣秀頼が奉納した鐘の銘に徳川家康が難くせをつけ,大坂の陣開戦の原因の一つとなった事件。大仏殿の再建は家康による豊臣氏の財力消耗策の一つだった。1614年(慶長19)7月家康は鐘銘の「国家安康」「君臣豊楽」について難詰し,豊臣氏の国替,秀頼あるいは淀殿の江戸下向の三者択一を迫り,大坂冬の陣が勃発した。事件の本質は,大仏建設という国家的事業を統轄する家康の権威を,豊臣氏が損なったことにあるともいわれる。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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