巌谷小波(いわやさざなみ)

生没 1870.6.6～1933.9.5 明治・大正期の児童文学者・小説家・俳人。東京都出身。本名季雄(すえお)。漣山人(さざなみさんじん)とも号す。父は書家の一六。幼時から文学に親しみ，ドイツ語も学ぶ。1887年(明治20)硯友社に参加して小説を発表。同年杉浦重剛(じゅうごう)の称好塾に入り大町桂月・江見水蔭(すいいん)を知る。91年「こがね丸」を発表し，以後児童文学に力を注ぐ。後年は早稲田大学講師，文部省の各種委員などを歴任。「日本昔噺」「世界お伽噺」など童話の編纂も多い。 (山川 日本史小辞典（改訂新版）, 2016年, 山川出版社)