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今川氏(いまがわし)

中世,東海地方の武家。清和源氏。足利氏の支族。鎌倉中期に,足利義氏の孫国氏が三河国今川荘(現,愛知県西尾市)を支配したことに始まる。国氏の孫範国は足利尊氏に従い,遠江・駿河両国の守護に任じられた。その子貞世(了俊)は,侍所頭人・九州探題として活躍。以後,駿河国守護を世襲して,東海地方の要所を支配,室町幕府の東国政策に重要な役割をはたした。氏親のとき,遠江もおさめて戦国大名となり,家法「今川仮名目録」を制定,領国支配の体制を整えた。子の義元はさらに三河を支配下におき,東海第一の大名となった。1560年(永禄3)上洛の途中,織田信長によって桶狭間で敗死。その子氏真以後勢力は衰え,69年,領国を後北条・武田・徳川各氏に奪われて大名としての地位を失った。江戸時代,子孫は高家(こうけ)となった。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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