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市村座(いちむらざ)

江戸の歌舞伎劇場。1725年(享保10)の書上(かきあげ)によれば,1634年(寛永11)村山又三郎が村山座を創設,婿の村田九郎右衛門をへて,その縁者から初世市村宇左衛門が興行権を譲られて市村座と改称したとするが,年代などに疑問がある。「大和守日記」では64~67年(寛文4~7)市村宇左衛門・竹之丞の興行が確認される。元禄期までに所在地も葺屋(ふきや)町と定まり,座元名を市村宇左衛門としたが,1748年(寛延元)羽左衛門と改めた。1872年(明治5)の休座後,興行権は転々としたが,92年下谷二長町(したやにちょうまち)に新開場。1932年(昭和7)焼失し,再建されなかった。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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