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生野の変(いくののへん)

1863年(文久3)尊攘派が但馬国生野(現,兵庫県朝来(あさご)市)で挙兵した事件。大和の天誅組の挙兵に呼応しようとした福岡藩の平野国臣(くにおみ),鹿児島藩の美玉(みたま)三平ら浪士が主導し,中島太郎兵衛・北垣晋太郎ら但馬の豪農が推進してきた農兵計画と結び,七卿落ちの1人沢宣嘉(のぶよし)を総帥に迎えて,10月12日未明に生野代官所を占拠した。挙兵の檄(げき)に応じた近隣の農兵は2000人に及んだ。しかし幕府の命令で出石(いずし)・姫路などの諸藩が出兵すると挙兵側の結束は乱れ,翌13日夜に沢は脱出し,農兵も離反した。残った強硬派の多くは農民に襲われ,尊攘派志士壊滅後,但馬地方には一般農民層の豪農層に対する打ちこわしが続いた。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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