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元禄金銀(げんろくきんぎん)

1695年(元禄8)以降,江戸幕府が慶長金銀を改鋳して発行した金銀貨の総称。「元」の極印(ごくいん)が打たれているので元字金銀ともいう。大判・小判・一分金,丁銀・豆板銀に加えて,97年には新たに二朱金が発行された。この改鋳は極印がみえにくくなった貨幣の追放や,金銀産出量の減少に対処して貨幣流通量の増加を図ることを名目としたが,金銀の品位を低下させたことによって幕府は莫大な出目(でめ)(改鋳益金)を得た。銀貨より金貨の品位低下が大きかったため銀高相場となり,幕府はその解決策として1706年(宝永3)以降宝永改鋳を進めた。大判は享保大判の発行まで通用したが,他は順次宝永金銀に引き替えられた。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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