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倹約令(けんやくれい)

江戸時代,幕府・藩が武士や領民に対し質素倹約を督励し,贅沢を禁じた法令。幕府の倹約令は「御触書集成」の「倹約之部」にまとめられている。大名・旗本に対しては元和・寛永期から「武家諸法度」や「諸士法度」で倹約を要求。また彼らの驕奢を禁じる法令を数多く発し,1649年(慶安2)には倹約を「天下御掟」として諸大名に令達。百姓・町人に対しても,江戸初期から折にふれ衣食住,冠婚葬祭などに細々とした制限を加え,倹約を奨励しながら分相応の生活を強制した。江戸中期以降の緊縮財政下では,諸役所の経費節減を求めたものが出されるようになった。享保・寛政・天保の各改革時には各方面に倹約令がくり返し発令され,違反した者はきびしく罰せられた。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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